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特別インタビュー Vol.4 ー AI×子供たちの未来を変える学び ー

最近、英語学習AIロボットMusio(ミュージオ)が家庭や教育現場に少しずつ浸透しています。
そこで、様々な方にご登場いただき、英語教育改革×AIについての可能性や、AIと共存していくことになるであろう未来について探っていきたいと思います!

今回は第四弾として、10年後、20年後の劇的に変化するであろう未来に備え、子供たちが自ら未来を切り開いていける力を身につけるための新しい学びの提供にご尽力されているT-KIDS株式会社 代表取締役社長 尾花氏にご登場いただきます。

 

Lily:まずは、読者の方々へ尾花さんのご紹介も兼ねて、今まで携わってこられたお仕事や、T-KIDS株式会社の代表取締役社長にご就任された経緯について教えていただけますでしょうか。

 



尾花氏
:私は新卒で、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)に入社しました。
その当時はレンタル事業の全盛期で、音楽や映画が好きだったので、無料でレンタルできるなんてラッキーと思ったことがきっかけだったような気がします(笑)

入社後は、TSUTAYAの店舗勤務から始まり、商品部や社長室などを経験していきました。
その途中の2008年に子供が生まれ、その時に産休・育休を取得しました。
お休みする前は、ゲーム販売に携わっていたんですが、このお休みを機に、新しいチャレンジをしていきたいと思うようになりました。

また、同時期に、子供ができたことを機に転居しました。転居したきっかけは、「今後、子供とどういう暮らしがしたいか」ということを考えたからなんです。
転居する前は都心に住んでいたこともあって、このままお受験させるのかなと漠然と感じていました。
私は和歌山県出身なんですが、やっぱり子供の頃に感じた自然の中でのびのび育ってほしいと思い、会社からはすこし遠いですが、海や山の自然が身近に感じられる藤沢市を選びました。

転居後まもなく、偶然にも自宅の近くに湘南T-SITEができることになりました。
たまたま、プロジェクト責任者のプレゼンを近くで聞く機会があり、テーマが「子供と一緒に来たくなる店舗」だったことや、自宅が近かったことに運命を感じ、近くに住んでいるママとしてプロジェクトに入れてもらいました。
湘南T-SITEの3号館は、親子のコミュニケーションをテーマにした棟にすることになったので、そこの企画を担当することになりました。

実は、若いころは子供が好きではなかったんです(笑)
元気がよすぎてうるさいと感じたり、あまり近づきたくない存在でした。
でも、自分に子どもができると変わるって本当ですね!
ここで初めて、子供と仕事が結びつきました。

 

Lily:えっ?!もともと子供好きではなかったんですか?!?!
子供たちの未来に向けて、新しい学びに対する熱い想いを伺っていたので、とても意外です!
T-KIDS株式会社は、Mistletoe(ミスルトゥ)株式会社の代表取締役社長兼CEOの孫泰蔵さんとご一緒に設立されたんですよね!
孫さんと設立されることになった経緯や、込められた想いを改めて教えてください。

 

尾花氏:もともと、孫泰蔵さんとCCC代表の増田が、ご縁があってお会いする機会がありました。
その時に、泰蔵さんが、「現在の子供教育に対して危機感を感じている、アップデートしていかないといけない」と、未来の子供教育の構想などを話してくださったそうです。
ちょうど、ライフスタイルを提案しているCCCとしても子育て層に向けた取り組みをしていきたいと考えていたので、子供のライフスタイルを提案するための会社をつくろうということになり、泰蔵さんが代表を務めるMistletoeと合弁会社を設立しました。

当時、湘南T-SITEで働いていた時に増田から電話がかかってきて、「親子のためのライフスタイル提案の会社をつくるから、やらないか」と突然言われ、とてもビックリしたのを覚えています。これが2015年の秋頃だったでしょうか。

 仕事を引き継ぐため、2016年の3月頃までは湘南T-SITEで働き、翌4月から当時の新入社員と一緒に2人で柏の葉エリアのマーケティング調査からスタートしました。
シェアスクールの構想などはまだ決まってなく、柏の葉総合公園で、子供と一緒に遊具で遊んでいるお父さんやお母さんにお声がけして、一人ひとりに代官山や湘南を例にT-SITEのご説明をしながら柏の葉T-SITEができる事をお伝えしたりアンケートを実施し、そこで興味深い結果を得ました。 

「現在、お子さんに通わせている習い事は何ですか?!」という質問の答えとして、英語、そろばん、ピアノ、スイミング、スポーツ、絵など一般的な習い事が多かったのに対し、「今後、お子さんに通わせたい習い事は何ですか?!」という質問の答えとしては、ハッカソンやアイデアソン、プログラミング、ユーチューバー、ロボット作り、英語環境でアートなど、先の質問では該当しなかった習い事もにも少しずつ票が集まったのです。

 


(赤:母親 、青:父親が回答)

このアンケートの結果をふまえて、21世紀型の学びだけを集めたプラットフォームづくりをしていこうと決めました。
ちょうど、昨年の今ぐらいですかね。

 

Lily:T-KIDSシェアスクールさんが開校されてから約4ヶ月ですよね?!
準備期間が短く、非常にお忙しかったと思いますが、苦労された点や印象深いエピソードがありましたら教えていただけますでしょうか。
 

尾花氏:いろいろ苦しかったことはあったと思いますが、今となっては良い思い出しかないですね。
各クラスの先生方を学び提供者と呼ばせていただいていますが、新しい学びを提供されている学び提供者の方々を1社ずつ、「お力をお貸しいただけませんか」とドアノックしていきました。 

CCCは、レンタルや本に関する事業が多く、教育に対する知見はなかったので難しいかな、門前払いかなと思っていたのですが、「郊外にも新しい学びを届けるのは大切」と考えてくださる方が多く、幸運にも積極的に郊外に新しい学びを届ける方法を一生懸命考えてくださいました。
そのため、少しずつ課題をクリアしていくことができ、ここまでくることができました。 

AKAさんもそうですが、学び提供者さんは本当に宝物です。

AKAさんにお会いしたのは、T-VENTURE PROGRAMですよね?!
当初は、まさか英語の授業をしていただけるなんて思っていなかったです。
子供たちに、ガジェットを自由に体験できるサービスを提供したいと考えていたので、そちらでご協力いただこうと思っていました。

英語を話すロボットを子供たちに触ってもらって何かを学んでもらえたらといいなと思っていたんですが、ロボットを使用した授業をしていただけるというまさかの展開に感謝しています

 

Lily:ありがとうございます!
AKAとしても、Musioを活用した英語の授業を実施させていただき、大変感謝しております。
実際に授業に参加してくださったお子さんたちも楽しそうに英語を使ってアクティビティをしたり、お友達とコミュニケーションしたりしてくれていました。
尾花さんからみたMusioの印象はいかがでしたでしょうか。

 

尾花氏:やっぱり見た目はすごく可愛いですね!
でも英語はものすごく本格的で、「Hi , How are you? , How old are you?」といった簡単な問いかけにもペラペラと流暢な英語で返してくるので、ちょっと生意気だったり素直じゃなかったりする時もありますよね(笑)

 

Lily:Musioはいたずらっ子な性格のためか、素直じゃない返答についてのお声は時々いただいております!笑
柏の葉T-SITEにスクールを作る上でこだわったポイントを教えていただけますでしょうか。

 

尾花氏:柏の葉T-SITEも他のT-SITEと同様に、子供がくる場所だからといって子供っぽくしていないんです。
子供って、本当は子供っぽいものは好きじゃないのではないでしょうか。
カッコイイもののほうが憧れるし、早くこんな世界に行きたいと思うのではないでしょうか。
なので、私たちはスタイリッシュなデザイン・空間・サービスを心がけています。
その点は、Musioも同じじゃないでしょうか。 

 

石田氏(広報):不思議なことに、ワーワーキャーキャー騒いだり、駄々をこねるお子さんはお見かけしないですね。
これも空間の力なのでしょうか。
T-KIDSシェアスクールのクラスが終わって、お母さんがお迎えを忘れてしまっていた時も、お子さんは本に夢中になっていい子に待っていました。
さすがに、1冊読み終わってもお迎えが来なかった時はお電話しましたが(笑)

 デザイナー体験や算数の図形探しなど、T-KIDSシェアスクールのクラスでも、T-SITEのスタイリッシュなデザイン・空間は役に立っていると思います。

 

Lily:子供の頃からスタイリッシュなものに囲まれて、自宅の本棚みたいな感覚で好きな時にいつでも様々な本と身近に触れ合える環境が本当にうらやましいです!
実際にクラスを受けたお子さんや親御さんの反応はいかがでしょうか。 

 

尾花氏:最近、ちょうど保護者様を集めた懇親会を実施したんですが、「学校ではできないことをT-KIDSシェアスクールではできる」「子供の可能性、興味を引き出してあげたい、それが実現できるのがわかる、嬉しい」などと言っていただきました。

 私も小学校3年生の子供がいるんですが、授業参観などで学校に行くと、みんな同じ絵を描いて飾っているんですよね。
その時は、蚕の幼虫の絵だったんですが、みんな幼虫が葉っぱを食べている絵でした。
見事に同じ構図だったので、上手下手もよくわかりました。でも、もっと自由に描くことができれば、一人ひとり違う、キラリと光る何かが見つけられると思うんです。

 T-KIDSシェアスクールだと、「どんなことをやりたいの?!」「何を描きたいの?!」という問いかけから始まります。
今まで問われた経験がなくてもT-KIDSシェアスクールにきたら問われますし、失敗しても「◯◯がいいね!」とポジティブな反応なので子供たちは嬉しいと思うんです。

 親御さんたちが、ただ単に面白そうだから、日程が合うからという理由でクラスを受けるのではなく、本質的な部分を見て感じてくださっていてとても嬉しかったです。

 

Lily:きっと、お子さんたちが喜んでいる姿や普段とは違った一面を目にしたんですね!
AIやロボットも、今の子供たちが大人になる頃には浸透していると思いますが、新しい学びを提供していく上で尾花さんがご注目されている分野や、今後、増やしていきたいクラスの分野がありましたら教えていただけますでしょうか。

 

尾花氏:直近では、英語クラスのバリエーションを増やしていきたいと思っています
英語教育市場はマーケットも大きいだけに、世の中では英語に関するクラスが多いですが、英語自体の習得を目的とした勉強ではなく、英語を通して何かを好きになる、何かを学べる授業を提供していきたいです。

恐らく、自動翻訳機の普及で英語そのものではなく、英語を使ってどんなことを実現していくのかが今後は重要になってくると思っています。
Musioにも、ぜひ翻訳機能を追加してほしいです!

現在でも、英語で算数や理科を勉強したり、英語環境のもと五感を使って全身で遊んだり、フィジカルトレーニングをしながら英語を学んだりといったクラスはあります。
今後も、より面白いオリジナリティ溢れる英語クラスを提供していきたいです。 

AKAさんのMusioを活用した授業もそうですが、個性的な英語に関する学び提供者さんを募集しています!

 

Lily:最近、英語を使って何を学び、伝えていくのかが大切になってくるというお話を耳にする機会が増えましたが、きっと、今後はユニークな英語を使ったクラスが増えていくんですね!
T-KIDSさんとして構想がありましたら、教えていただけますでしょうか。 

 

尾花氏:T-KIDSシェアスクールでは、都心では既に実績のある学び提供者さんに来ていただいていることが多いので、都内に住む感度の高い方々は、新しい学びに親しんでいらっしゃると思います。

でも、郊外だとまだ新しい学びの情報も、実際に学べる場所も少ないのが現状です。
ですので、21世紀型の学びだけを集めたプラットフォームを生かし、今後も郊外や地方に新しい学びを届けていきたいと考えています。 

T-KIDSシェアスクールが、新しい学びについて考えるきっかけの一つとなり、より多くのご家族にとって充実した学びを経験できる場となることを願っています。

 

Lily:尾花さん、ありがとうございました!
それでは、最後に読者の方々へ一言お願いできますでしょうか。

 

尾花氏:私も小学校3年生の子供がいますが、孫泰蔵さんに出会う前は、子どもを取り巻く教育に対しての問題意識はあまりありませんでした。
でも、泰蔵さんに出会って、新しい発見や驚きがあり考え方が変わりました。

10年後、20年後は今見ている世界とは劇的に変わっていると思います。
たとえば、もうあと何年か(十数年)後には、車は自動運転が当たり前になって、一家に一台なんて遠い昔の話になり、自宅で「車を呼んで」とスマホにお願いすれば、近くを走っている自動運転車を探して「あと5分で家の前に到着します」と答えるでしょう。 

考え方が変わってからは、今までなんとなく子どもから遠ざけていたスマホも、調べものなどで積極的に使わせるようになりました。大人がいまそうしているように、わからないことは最初にスマホで検索するのは当然です。

今まで自分が教えてもらってきた考え方・教育は20年前のものであり、子どもたちは20年後のための教育を受ける必要があるということのマインドチェンジが大切なのではないでしょうか。
きっと、新しい学びの本質的な大切さが腑に落ちると思います。

 

 

・「特別インタビューVol.1 -AIを活用した新しい国づくりを-」はこちらから。

・「特別インタビューVol.2 -AI×東京英語村-」はこちらから。

・「特別インタビューVol. 3-AI×発信力を高める授業-」はこちらから。

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